不二出版

書籍紹介

安全第一の誕生〔増補改訂版〕

産業技術の発展は近代日本に大きな繁栄をもたらした。しかし、能率化を第一義とする生産現場において、労働者の安全を守る設備や労働災害時の補償は十分でなく、労働者はつねに危険ととなり合わせの環境におかれていた。こうした状況を背景として、労働災害防止を目的とした安全運動が誕生する。

本書では、近代日本における社会運動としての安全運動について、安全第一協会および産業福利協会という二つの団体と、両団体で活動した蒲生俊文(1883~1966年)という人物に焦点をあて、その思想と実践にせまる。

第1部では民間企業で個人的に進められていた運動を統合再編した<安全第一運動>について、第2部では内務省社会局が全国の工場経営者団体を組織化するため主導した<産業福利運動>について、第3部ではその二つの運動に通底する思想を捉えなおした<幸福増進運動>について、歴史的資料をもとに安全運動の生成と浸透の過程を、実証的に解き明かす。

社会の安全と言う観点から近代日本を照射した、社会政策研究の新たな一頁!

増補改訂版では新たに「蒲生俊文小伝」「本文索引」を付して刊行するものである。

 

堀口 良一 (近畿大学法学部准教授) 著

推薦:松田 清(京都大学大学院 人間・環境学研究科教授)

体裁:A5判・上製・418頁

定価:本体2,700円+税

ISBN978-4-8350-7667-6

増補改訂版 2015年3月刊行(初版2011年12月刊行)

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