十五年戦争極秘資料集 補巻24
山東出兵時における「第三師団特種研究記事」

本資料は、1928(昭和3)年から1929(昭和4)年にかけて、山東半島に進駐した第三師団(参謀長=谷寿夫)が、陸軍の兵器や編成が急速に変化しているなかで、外国の、特に中国大陸での軍事行動に備えて、同年末から翌年春にかけて行われた壮大な軍事演習・研究の成果を部外秘としてまとめたものである。
 本資料には図版・写真が豊富に掲載され、繰り返し行われた演習や新戦術・新兵器へ着目し実験が積極的に行われた様子がうかがえる。また、「諜報宣伝」も行われ「附録 山東省ニ於ケル共産党ノ現状ト将来ノ観察」では、共産党の内情をかなり深く探った結果がまとめられている。
 しかし、防衛庁防衛研究所図書館を始め、関係各期間では一部関連資料を除いて本資料の所蔵はなく、今回の復刻に使用した、遠藤文比古氏所蔵本が現在のところ唯一であり、1920年代末の陸軍の軍事研究の記録としてまた、軍事史研究がほとんど行われていない山東出兵に関する史料として活用できる重要文献である。

原本=昭和4年3月刊 済南 第三師団参謀長 谷寿夫
    原本所有者 遠藤文比古氏 原本管理人 西山清雄氏

■福島幸宏 編・解説 
■B5判・上製・函入・656頁(折込18点)
■本体価格 28,000円
■ISBN4-8350-4750-8

2005年5月刊

 

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