安保改定阻止国民会議が結成され三池争議が始まった1958。この年の9月に発刊された九州全県と山口県の地域や職場のサークル相互の交流と連帯を目的として刊行された<サークル交流誌>が本誌である。 創刊時の編集委員は上野英信、木村日出夫、神谷国善、田中巖、谷川雁、田村和雄、花田克己、森一作、森崎和江。参加した会員は、数十のサークルに所属する200余名であった。 敗戦直後から全国で展開され、1955年頃が全盛期といわれる無数のサークル運動は、そのまま集団の戦後思想史を形成する。精神の共同体であるサークルが果たした役割とは何か。異質なサークル間での交流はいかに可能であったのか。 1959年に模索された<全国サークル交流誌>の提案と計画案作成に大きな衝撃を与えた本誌を関連の『労働藝術』『炭砿長屋』『地下戦線』の三誌とあわせて復刻。この運動の火付け役である谷川雁や上野英信だけでなく、サークル村に集った金属工や坑夫、郵便局員、鉄道員、紡績女工、教員、村の若者や主婦、その他もろもろの人々の声に耳をすませたい。
【別冊】解説・回想・総目次・執筆者索引 (別冊のみ分売可=本体価格1,000円 ISBN4-8350-5720-1) 【解説】井上洋子/坂口博/松下博文 【回想】上田博/加藤重一/河野信子/小日向哲也 【価格】本体揃価格65,000円 【ISBN】4-8350-5715-5 【推薦】 有馬学/池田浩士/上野千鶴子/鶴見俊輔 2006年6月刊
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