「初期コミンテルンと東アジア」研究会 編著
初期コミンテルンと東アジア

 1919年に十月革命後のロシアで、ロシア共産党の主導によって設立されたコミンテルンは、1943年の解散に至るまで、長期にわたって世界政治、特に各国における社会主義運動に極めて大きな影響を与えた。とりわけ東アジアにおいてはその直接的な働きかけによって1920年代初頭に中国、日本、朝鮮、モンゴルなどで相次いで共産主義政党が成立し、第二次世界大戦までの間、各地域での社会運動、革命運動に決定的な作用を及ぼしたことは周知のことである。
 ソ連という社会主義体制下においては利用することの出来なかったコミンテルンの運営実態や各国共産党とのやりとりを伝える原資料は、その崩壊によって公開され、1990年代以降は旧ソ連の機密文書発掘による「真相究明」書籍は日本でもいくつか登場したが、各国の共産党の出自にも関わる「コミンテルンと東アジア各国の社会運動はいかにして始まったのか」という問題は、未解決のままに半ば捨て置かれている。
 本書は、未解決のこの課題を共同で解決していくことを目的とした研究グループの論文集である。


体裁:A5判/上製本/352頁
執筆者:生駒雅則/石川禎浩/水野直樹/寺山恭輔/山内昭人/ユ・ヒョヂョン
本体価格:4,286円
ISBN:978-4-8350-5755-2

【目次】
まえがき

第1章…コミンテルン極東書記局の成立過程(ユ・ヒョヂョン)

第2章…片山潜、在米日本人社会主義団と初期コミンテルン(山内昭人)

第3章…片山潜、在露日本人共産主義者と初期コミンテルン(山内昭人)

第4章…革命からの密使と中国(寺山恭輔)

第5章…初期コミンテルン大会の中国代表(石川禎浩)

第6章…初期コミンテルン大会における朝鮮代表の再検討(水野直樹)

第7章…初期コミンテルンとモンゴル(生駒雅則)人名索引


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