不二出版

お知らせ

2020/11/17
新刊『宮本百合子裁判資料――「手記」と「聴取書」』刊行いたしました!

2020年11月17日刊行!

 

宮本百合子裁判資料――「手記」と「聴取書」

 

戦前の弁護士で、「帝人事件」や河上肇、山川均、大塚金之助、山田盛太郎、平野義太郎、大内兵衛、有沢広已、脇村義太郎、美濃部亮吉、宇野弘蔵、鈴木茂三郎、和田博雄らの数々の治安維持法違反諸事件で弁護を担当した鈴木義男が1935年宮本百合子が検挙された事件の裁判のために作成した資料(検察資料を謄写したもの)を、渥美孝子氏の長年にわたる尽力により翻刻されたものです。

 

本資料は警察による「聴取書」とその下書きとなる宮本百合子自身の「手記」からなっております。

 

治安維持法違反事件に関わる、警察・検事が制作した資料はあまり残されておらず、また他の被告の聴取書が提示されている事実から聴取書が取り調べに際してどのように使用されたか実例が示されております。

 

また「手記」からは、取り調べという条件下ではあるものの百合子の共産主義観、文学観が垣間見えます。『道標』三部作の続編として書かれるはずであった『春のある冬』の対象時期でもあり、文学研究、宮本百合子研究上でも貴重な資料と言えるでしょう。