黒死病――加藤秀造小説集
ペスト菌の蔓延で都市封鎖!「北満」で731部隊が行った細菌戦予行演習の実態を描き出す戦後文学の忘れられた遺産!
本小説集は表題の中篇小説のほか、敗戦後、対ソ軍事要塞の建設後に多数の中国人労務者をジェノサイドした将校がソ連へ連行される途中、戦犯追及を恐れて逃亡、河へ転落する「凍った河」、〈シベリア出兵〉時、多くのロシア人を殺害した事実に触れた「シベリアから還った息子」を収録する。いずれも作家の「満洲」と「シベリア抑留」体験から生み出された秀作である!
編=西田 勝
A5判・並製・308頁
ISBN 978-4-8350-8461-9
定価 3,135円(本体価格2,850円+税10%)
★目次
黒死病
凍った河
シベリアから還った息子
編注
「黒死病」の背景(川村一之)
解説(西田 勝)
加藤秀造略年譜(西田 勝)
初出一覧