報徳思想とその展開――近世から近現代へ――
【10月新刊!】
尊徳以降の人びとは、
「報徳思想」として彼の精神をどのように伝え、みずから実践してきたのか?
報徳思想がめざした「経済と道徳の調和」とは何か。
12名の意欲的な研究者が共同でつくり上げた報徳思想研究の「現在」を問い直す本書は、政治・経営・教育・宗教・文学・社会思想とさまざまな領域を横断し、幕末から戦後、そして現在に至るまでの報徳思想の歴史を、包括的に捉える意欲作!
「金次郎像のいま・むかし」など6つのコラムは、報徳運動に関する基本的な疑問に答え、多角的な視点から報徳を捉えます。また「報徳社系統図」「関連施設・史蹟一覧」「索引」は報徳の現在を知る基礎情報を掲載。今日の報徳研究の最前線を知り、今日の経営思想、倫理観に大きな影響を与えた二宮尊徳と報徳思想を概観する必読書、ついに登場です。
編著者: 松野尾裕、見城悌治、落合功
著 者: 早田旅人、坂井飛鳥、伴野文亮、伊故海貴則、
足立洋一郎、蔭木達也、須田将司、飯森富夫、張永嬌
体 裁: A5判/上製/450頁
定 価: 5,940円(本体5,400円+税10%)
ISBN978-4-8350-8599-9 C3036
推 薦:
●大藤 修――東北大学名誉教授
「報徳思想の生成・展開を系統的・多面的に検証した画期的な学術書」
●鷲山恭彦――大日本報徳社社長/東京学芸大学名誉教授
「現代日本に伏在する報徳思想の起爆力を問う」
●本書の内容
第Ⅰ部 報徳思想とは何か
第一章 報徳思想の基本的性格 松野尾裕
第二章 二宮尊徳の仕法と思想 早田旅人
第Ⅱ部 報徳思想の誕生と展開
第三章 幕末から明治前期における報徳社の伝播と発展 坂井飛鳥
第四章 報徳運動と文芸 伴野文亮
第五章 岡田良一郎の地域秩序観と報徳社 伊故海貴則
第六章 道徳と経済の調和 落合功
第Ⅲ部 報徳思想の多様な広がり
第七章 大正期の報徳社運動 足立洋一郎
第八章 一九二〇年代における「熱と愛と力」の報徳思想 見城悌治
第九章 社会運動のなかの報徳思想 蔭木達也
第一〇章 教育政策・教育実践史にみる報徳思想 須田将司
第Ⅳ部 報徳思想のいま
第一一章 報徳運動の現在 飯森富夫
第一二章 報徳研究の現状と課題(附・主要文献目録) 見城悌治・飯森富夫
コラム 「金次郎像のいま・むかし」(須田将司)「北海道と報徳」(見城悌治)「報徳思想と文学」(張永嬌)「地方改良運動と報徳会・報徳社」(足立洋一郎)「報徳と植民地開拓」(見城悌治)「報徳思想の戦後」(須田将司)
附録 「報徳社大合同(一九二四年)における報徳社系統図」「報徳関連施設・史蹟一覧」「索 引」