不二出版

書籍紹介

『復刻版「子供の教養」』 幼児教育資料アーカイブ4 全3回配本・全10巻・別冊1(解説・総目次・索引付)

― 新中間層の教育要求に応え、母親教育を通じて家庭の再編を試みた郊外型幼稚園の戦前・戦後を伝える『子供の教養』、ついに復刻!

 

【2022年10月刊行!】

 

これまでその全貌を把握することができなかった雑誌『子供の教養』全号を、はじめて復刻! 『都市に誕生した保育の系譜』(世織書房)を世に問うた福元真由美による解説と、総目次・索引附す本復刻は、都市における幼児教育の展開を伝え、「中間層」の家族の在り方の誕生に迫る稀有な資料である。

 

 

 

大正期以降、急増する会社員、官吏、マスコミ、教育関係者ら勃興するホワイトカラーの父母たちの期待を受け、日本全国、そして朝鮮、台湾へと広くその読者層を広げた『子供の教養』。新たな自己像の獲得を試みた母親たちに歓迎された、児童の保育と母親の教育とは? 1930年代から戦後につながる、髙崎能樹、武南高志、佐藤瑞彦、赤井米吉、上澤謙二らの、育児を通じた「個性本位」の啓蒙誌『子供の教養』は、幼児教育の現在と近代家族の在り方、戦前期の児童文化研究に新たな光をあてるだろう。

 

本誌は、大正新教育の影響が色濃い1929年から、戦中の中断を経て、戦後1953年に至るまで月刊誌として226号もの長期にわたり発刊された。成城学園、玉川学園、自由学園ほか、新教育を最前線で主導した教育者たちを交えて、都市部における幼児教育の新しいかたちを模索した本誌は、その幼小の連携についての知見、家庭教育の重要性の強調、キリスト教に拠る「教養主義」の啓蒙、母親教育への情熱など、数多くのテーマを孕んでいる。

 

今回、阿佐ヶ谷幼稚園創立者の髙崎能樹氏、初代編集者の武南高志氏のご遺族による全面的なご協力により、大学・専門図書館にもほとんど所蔵されていない本誌の全容を、ほぼ完全なかたちで復刻することとなった。幼児教育資料アーカイブ4として、ぜひお取り揃え下さい。

 

 

解 説 :福元 真由美(青山学院大学教授)

 

推 薦:「都市における〈子育て文化〉揺籃期に迫る」 太田素子(和光大学名誉教授)

 

「〈母性の教育〉による社会改良を目指して」 広井多鶴子(実践女子大学教授)

 

資料協力 :髙崎 彰・武南恵二

 

底 本:『子供の教養』 第1巻第1号-第13巻第8号/復刊第1巻第1号-第8巻第3号

(1929年1月-1941年8月/1946年3月-1953年7月、子供の教養社発行))

 

揃定価:277,750円 (揃本体252,500円+税10%)

体 裁 :全10巻・別冊1/総約3800頁(4面付)/A4判/上製/布クロス装

別 冊:解説・総目次・索引 ※分売可。

定価2,750円(本体2,500円+税10%)ISBN978-4-8350-8611-8

 

収録内容・配本予定

◎第1回配本・第1~3巻(全3巻)

(第1巻第1号―第5巻第4号、1929年1月—1933年3月)

定価82,500円(揃本体75,000円+税10%)ISBN978-4-8350₋8548-7

2022年10月刊行

 

◎第2回配本 ・第4~6巻(全3巻)

(第5巻第5号―第8巻第9号、1933年4月—1936年9月)

定価82,500円(揃本体75,000円+税10%)ISBN978-4-8350₋8601-9

2023年1月刊行

 

◎第3回配本 ・第7~10巻(全4巻)別冊1

(第8巻第10号―第13巻第8号、1936年10月—1941年8月

/戦後復刊第1巻第1号―第8巻第3号、1946年3月—1953年7月)

定価112,750円(揃本体102,500円+税10%)ISBN978-4-8350₋8605-7

2023年5月刊行

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