文明批評 〔大正7年刊〕 〔復刻版〕
大正5(1916)年11月の葉山日陰茶屋事件で、社会的にもそして運動仲間からも全くの孤立状態にあった大杉栄の再生の第一声ともいえる思想文芸雑誌。
全2号を合本し復刻。
第三次『近代思想』の観を呈している本誌は、荒畑寒村、山川均らも寄稿している。
出色というべきは、大杉による大山郁夫・吉野作造らの民本主義日判、伊藤野枝による宮本百合子論及び社会文学として特筆すべき佳作「転機」が掲載されており、日本文学史を語る上で欠かすことの出来ない重要資料である。
大杉 栄 主宰〔大正7年刊〕
付録=跋(荒畑寒村・西田勝)・解題(堀切利高)・総目次
菊判・上製・函入・総152頁
定価5,060円(本体4,600円+税10%)
ISBN978-4-8350-3333-4
’84年3月刊〔復刻版〕