新聞学院『学報』【復刻版】 全4巻・別冊1 1932年5月~1942年10月
日本で最初の新聞人養成学校というべき「新聞学院」の機関誌『学報』を復刻!
一般には日本の新聞教育機関は一部を除き戦後にGHQの示唆によって設立されたとされているが、本書によって戦前にも戦後の大学新聞学科に劣らぬ教育機関があったことがわかる。
旧制専門学校卒業生や大学生、1年以上の実務経験者が学生として通っており、講師も一流のジャーナリストが揃っていた。学科も販売、広告、印刷、写真術、速記術、タイプまで万全の内容であった。
また本誌の特徴の一つとして講師・現役記者の論文が毎号掲載されており、創設者の山根真治郎の他、徳富蘇峰、緒方竹虎、鈴木文史朗、杉村楚人冠らも名を連ねている。
「内地」の人間だけでなく、朝鮮・中国・台湾等の「外地」からの入学者が多いのも特徴であり、卒業者の多くは現地の新聞社に就職、中には重慶政府側の新聞社に就職した者もいた。
当時のジャーナリストに必須の心得と技術を教える場として、知られざる「新聞学院」の内実を知らせる本機関誌は、戦時下のジャーナリズムの在り方を改めて捉え直す大変重要な資料である。
◎解 説 松野良一・大久保謙
◎推 薦 春原昭彦
◆発 行=新聞学院
◆体 裁=A5判・上製・総1,742頁
◆別 冊=解説・総目次・索引
※分売価格 定価1,100円(本体1,000円+税10%) ISBN978-4-8350-7771-0
◆揃定価=揃定価79,200円(揃本体72,000円+税10%) ISBN978-4-8350-7765-9
◆刊 行=2015年2月