不二出版

書籍紹介

十五年戦争極秘資料集 補巻58 戦時農業団体・配給統制資料 全1冊

★太平洋戦争下において食料・物資統制を担った、農業団体に関する幻の資料を復刻!

国家による統制に、現場ではどのように対応したのか。戦時体制下の配給統制の実像が浮かび上がる!

◎刊行にあたって

 本資料集は、家の光協会所蔵の簿冊、『戦時配給機構に関する諸資料』および『戦時体制下の諸施策』を復刻するものである。本書刊行の意義を簡潔に述べれば、産業組合中央会を中心とした農業団体が、戦時動員体制および戦時の食糧・物資統制にどのように関わったのかを示す資料を提供することにある。初めて公刊される資料が数多く含まれており、戦時の農業団体をはじめとする諸組織の対応や、食糧統制、物資統制の構想及び実施方法など、これまで十分に明らかになっていない戦時統制政策の実態が明らかになるだろう。

 戦時期における統制の深化と混乱の様子は、政策および制度の変遷や、物資統制の実態面、各地の事例研究が行われることによって、相当程度明らかにされてきた。ただし、「産業組合中央会」に焦点をあてると、いまだ不明な点が多い。産業組合中央会そのものの歴史を記録した『産業組合中央会史』(全国農業協同組合中央会、1988年)では、明治期から第二次世界大戦期までの組織の変遷や産業組合拡充運動などの取り組みが述べられているが、ここに収録した資料にある「皇国農村確立促進」方策や、配給統制に関する具体的な記述はほとんどみられない。

 所収資料は施策内容に限定されるものではなく、各地からの実態報告を多く含んでいる。現場において食糧増産・管理を担った者からの批判もみられ、戦時統制の矛盾が浮かび上がってくる。

 また、収録資料のいくつかは、戦時中には検討段階や構想に終わったが、戦後になってから実施されたと考えられるものも存在する。本書によって、不明であった戦時末期の統制施策や構想が明らかになることで、戦時から戦後への段階的な変化を、より克明に描くことができるだろう。

 本書が多くの日本近現代史研究者に利用されることで、戦時・戦後日本社会の新たな歴史が解明されることを期待したい。

―齋藤邦明

◎収録内容(抜粋)

〈戦時配給機構に関する諸資料〉

資料1 新米穀蒐荷配給に関する事例・米穀及木炭の購買組合取扱事例(1941年1月)
資料3 管理米及政府米の保管蒐荷配給に関する資料(1941年5月)
資料6 配給機構整備ニ関スル資料(1941年12月)
資料7 生活必需品配給機構改正要綱案(作成年月不明)
資料9 整備せられたる農村配給機構事例(二)(1942年6月)

〈戦時体制下の諸施策要綱集〉

資料10 皇国食糧充足計画要綱(〔1942年〕)
資料12 共同作業促進運動計画要綱(未定稿)(〔1941年〕)
資料16 農村工業立地条件調査要領(作成年月不明)
資料17 貯蓄増強督励要綱(1943年4月)
資料18 不振組合更生指導要項(作成年月不明)

◎編・解説=齋藤邦明(東洋大学准教授)

◎体裁=B5判・上製・総464頁

◎資料提供=一般社団法人 家の光協会

◎定価=30,800円(本体28,000円+税10%)

ISBN978-4-8350-6886-2

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